合同会社設立後にやることリスト。会社設立の登記が終わってからを解説
合同会社commit 合同会社FIELD共同編集部が編集しています。合同会社FIELDの関連会社である会計事務所および税理士法人と内容を確認しながら執筆しました。金額や期限は執筆時点のものです。

この解説は、合同会社の会社設立の登記が完了して、次に何をすればよいのかを確認したい人に向けています。登記までは情報が多いのに、そのあとにやることは散らばっていて全体像が見えにくいものです。しかも期限の短いものが混ざっています。ここでは期限の順に並べて、いつまでに何をするかが一目で分かるようにしました。
会社設立の登記が終わったあとの全体像を解説する

【ここでわかること】
証明書を取り、届出をして、口座を開く。この3つが柱です。
合同会社の会社設立は、登記が終わって完了ではありません。むしろ期限の短い手続きは、ここから先に集まっています。
やることは大きく3つに分かれます。法務局で証明書を取ること、各役所へ届け出ること、そして金融機関で法人口座を開くことです。この3つは順番があり、証明書がないと届出も口座開設も進みません。

| STEP | やること | 内容 |
|---|---|---|
| STEP 1 | 法務局で証明書を取る | 登記事項証明書と印鑑カード |
| STEP 2 | 各役所へ届け出る | 税務署・都道府県・市町村・年金事務所 |
| STEP 3 | 法人口座を開く | 審査に時間がかかることがある |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
合同会社の会社設立は、株式会社に比べて登記までが短く済みます。そのぶん、設立後の手続きに割ける時間も相対的に短くなります。登記が早く終わったからといって余裕があるわけではなく、むしろ期限の起点が早く来るということです。合同会社を選んだ人ほど、設立後の段取りを先に組んでおく意味があります。
期限のあるものが複数あり、しかもそれぞれ数え方が違います。設立の日から数えるもの、事実が発生した日から数えるもの、開設の日から数えるもの。混同すると期限を過ぎてしまうので、それぞれ確認しておきましょう。
期限はすべて「設立の日」から数える
税務署への届出の期限は、登記が完了した日ではなく、会社の設立の日から数えます。設立の日は登記を申請した日です。登記の完了を待っているうちに、すでに何日か経過していることになります。会社設立の日をカレンダーに書き込んで、そこから期限を計算してください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):マネーフォワード クラウド会社設立|設立後のやることリスト/株式会社マネーフォワード
法務局で証明書を取る。会社設立後の最初の作業を解説

【ここでわかること】
登記事項証明書は提出先の数だけ。印鑑カードも同時に。
登記が完了したら、まず法務局へ行って証明書を取ります。これがないと、そのあとの手続きが何も進みません。
取るのは、登記事項証明書(履歴事項全部証明書)と印鑑カードです。印鑑カードの交付申請は無料で、登記事項証明書は1通あたりの手数料がかかります。
登記事項証明書は、提出先が多いのでまとめて取るのが効率的です。税務署、都道府県税事務所、市町村、年金事務所、金融機関。それぞれ1通ずつ必要になると考えると、5通程度は見ておくことになります。取引先から求められることもあるので、余裕をもって取っておくとよいでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 登記事項証明書 | 会社が存在することを示す書面です。ほとんどの届出で添付を求められます。 |
| 印鑑カード | 法人の印鑑証明書を請求するためのカードです。交付申請は無料です。 |
| 法人の印鑑証明書 | 印鑑カードを提示して請求します。必要になったときに取れば足ります。 |
| 定款の写し | 税務署への届出などで求められます。会社に保存している定款をコピーします。 |
定款の写しも用意しておきましょう。合同会社の定款は公証人の認証を受けていないため、株式会社のような認証済みの謄本は存在しません。会社に保存している定款をコピーして、必要に応じて「原本と相違ない」旨を付記し、代表社員が記名押印する形で提出します。会社設立の届出では、この定款の写しを何通か求められます。
証明書を受け取ったら、その場で内容を確認してください。商号、本店、目的、資本金、代表社員、会社成立の年月日。申請したとおりに登記されているかを読みます。間違いに気づくのは早いほうがよいからです。
登記事項証明書は、オンラインでも請求できます。登記・供託オンライン申請システムを使えば、窓口へ行かずに郵送で受け取れます。手数料も窓口より安く設定されています。会社設立のあと、証明書が繰り返し必要になる場面では便利な方法です。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務局|登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求/法務局
税務署への届出を、会社設立後の期限とともに解説する

【ここでわかること】
法人設立届出書は2か月以内、青色申告は3か月と期末の早い方。
設立後の届出のなかで、書類の数がいちばん多いのが税務署です。所轄の税務署へ提出します。
| 法人設立届出書 | 法人を設立したことを知らせる書類です。設立の日以後2か月以内に提出します。定款の写しなどを添付します。 |
|---|---|
| 青色申告の承認申請書 | 青色申告を受けるための申請です。設立1期目から受けたい場合、設立の日以後3か月を経過した日と当該事業年度終了の日のうち、いずれか早い日の前日までに提出します。 |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 役員報酬や給与を支払う場合に提出します。開設の日から1か月以内です。 |
| 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 該当する場合に提出します。源泉所得税の納付を年2回にまとめられます。 |
| 棚卸資産の評価方法の届出書・減価償却資産の償却方法の届出書 | 評価方法や償却方法を選ぶ場合に提出します。提出しない場合は法定の方法になります。 |
このうち、期限を過ぎると取り返しがつかないのが青色申告の承認申請書です。1期目から青色申告を受けたいなら、必ず期限内に出してください。青色申告には、欠損金の繰越控除をはじめとする扱いがあり、会社設立の初期には効いてくることがあります。

| 届出 | 期限 | 提出先 |
|---|---|---|
| 法人設立届出書 | 設立から2か月以内 | 所轄の税務署 |
| 青色申告の承認申請書 | 3か月と事業年度末の早い方 | 所轄の税務署 |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 開設から1か月以内 | 所轄の税務署 |
| 源泉所得税の納期の特例 | 適用を受けたい月の前月まで | 所轄の税務署 |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
法人設立届出書には、合同会社であること、事業年度、資本金の額、事業の目的、代表社員の氏名といった情報を書きます。多くは登記事項証明書と定款から写せる内容です。合同会社の会社設立を済ませた直後であれば、手元の書類を見ながら埋めていけます。書き方に迷ったら、税務署の窓口で聞けば教えてもらえます。
提出は窓口のほか、郵送やe-Taxでもできます。控えが必要な場合は、郵送なら返信用封筒を同封し、窓口なら控えを持参して受付印をもらいます。金融機関の手続きで控えの提示を求められることがあるので、必ず手元に残してください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):国税庁|No.5100 新設法人の届出書類/国税庁
都道府県と市町村への届出を、会社設立後の手続きとして解説

【ここでわかること】
地方税の届出です。様式と期限は自治体によります。
税務署への届出とは別に、地方税の届出も必要です。都道府県税事務所と市町村役場が提出先になります。
法人には、法人事業税と法人住民税がかかります。法人事業税と法人住民税の都道府県分は都道府県税事務所へ、法人住民税の市町村分は市町村役場へ届け出ます。
様式の名称も期限も自治体によって異なります。「法人設立届出書」「事業開始等申告書」など呼び方が違い、期限も設立から15日以内、1か月以内、2か月以内とばらつきがあります。本店を置く自治体のサイトで必ず確認してください。
東京23区内は扱いが違う
東京23区内に本店を置く場合、法人住民税の市町村分にあたるものも都が課税するため、都税事務所への届出だけで足ります。区役所への届出は不要です。地域によって扱いが変わるので、会社設立の前に本店を置く予定の自治体で確認しておいてください。
添付する書類は、登記事項証明書と定款の写しが一般的です。税務署へ出すものとほぼ同じなので、まとめて準備すると効率的です。会社設立の直後に登記事項証明書を複数通取っておくよう勧めるのは、こうした事情があるからです。
なお、赤字であっても法人住民税の均等割はかかります。所得がゼロでも、法人であるだけで毎年支払う税金です。金額は自治体と資本金等の額、従業員数の区分によって決まります。会社設立の予算を組むときは、これも見込んでおいてください。
| # | 要点 |
|---|---|
| 1 | 税務署への届出とは別に、地方税の届出も必要です。都道府県税事務所と市町村役場が提出先になります。… |
| 2 | 法人には、法人事業税と法人住民税がかかります。法人事業税と法人住民税の都道府県分は都道府県税事務所へ、法人住民税の市町村… |
| 3 | 様式の名称も期限も自治体によって異なります。「法人設立届出書」「事業開始等申告書」など呼び方が違い、期限も設立から15日… |
| 4 | 添付する書類は、登記事項証明書と定款の写しが一般的です。税務署へ出すものとほぼ同じなので、まとめて準備すると効率的です。… |
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):J-Net21(中小機構)|起業マニュアル/独立行政法人中小企業基盤整備機構
年金事務所への届出を、会社設立後の最短期限として解説

【ここでわかること】
いちばん期限が短い手続きです。準備は登記と並行して。
設立後の手続きで、もっとも期限が短いのが年金事務所への届出です。健康保険と厚生年金保険の新規適用の手続きになります。
法人は、社員が代表者一人だけであっても、健康保険と厚生年金保険の適用事業所になります。人数や業種にかかわらず強制適用です。したがって、合同会社の会社設立をしたら必ずこの手続きが必要になります。
新規適用届は、事実発生から5日以内に提出することとされています。登記が完了して証明書を取るまでに数日かかることを考えると、この期限はかなり厳しく感じられます。書類の準備は、登記の申請と並行して進めておくのが現実的です。
| # | やること | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 事業所が適用を受けることになったときに提出します。登記事項証明書を添付します。 |
| 2 | 被保険者資格取得届 | 加入する人それぞれについて提出します。代表社員本人の分も必要です。 |
| 3 | 被扶養者(異動)届 | 扶養する家族がいる場合に提出します。 |
| 4 | 報酬月額の届出 | 役員報酬の額に応じて保険料が決まります。報酬額を決めてから手続きします。 |
提出先は、事業所の所在地を管轄する年金事務所または事務センターです。窓口へ持参するほか、郵送や電子申請でも提出できます。
役員報酬を決めてから手続きする
社会保険料は報酬額に応じて決まります。したがって、役員報酬をいくらにするかを決めてから届出をすることになります。役員報酬は原則として事業年度開始の日から3か月以内に決めて、その事業年度中は同じ額を払い続けます。会社設立の直後は売上の見通しが立てにくい時期ですが、生活費と保険料の両方を見て決めてください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):日本年金機構|新規適用の手続き/日本年金機構
法人口座の開設を、会社設立後の実務として解説する

【ここでわかること】
審査に時間がかかります。早めに動きはじめてください。
会社設立の登記が終わっても、法人口座がなければ実務は動きません。取引先からの入金も、経費の支払いも、口座があってこそです。
ところが法人口座の開設は、思ったより時間がかかります。金融機関は、実体のない会社の口座が犯罪に使われることを警戒しているため、審査が慎重になっています。会社設立の直後は実績がないので、事業の内容を説明する材料が必要になります。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 登記事項証明書と法人の印鑑証明書を求められることが一般的です。 |
| 2 | 定款の写しを求められることもあります。 |
| 3 | 事業内容を説明する資料があると審査が進みやすくなります。事業計画書、契約書、取引先とのやりとりの記録などです。 |
| 4 | 本店の実体を確認されることがあります。バーチャルオフィスの場合は、なぜそこにしたのかを説明できるようにしておきます。 |
| 5 | 代表社員の本人確認書類が必要です。 |
合同会社であることを理由に口座開設を断られる、ということは基本的にありません。金融機関が見ているのは会社の形ではなく、事業の実体があるかどうかです。とはいえ、合同会社は知名度が株式会社ほど高くないため、事業内容の説明を丁寧にしておくに越したことはありません。会社設立の目的と、これから何をして収益を上げるのかを、口頭でも説明できる状態にしておいてください。
一つの金融機関で断られても、別のところなら開けることがあります。都市銀行、地方銀行、信用金庫、ネット銀行で審査の考え方が違うからです。複数に当たるつもりで動いてください。
資本金が少なすぎると不利になることがある
資本金の額は、口座開設の審査で見られる要素の一つです。極端に少ないと、事業の裏付けを説明する材料が一つ減ることになります。会社設立の時点で資本金を1円にしても、登録免許税は変わりません。実務上の不利だけが残るので、用意できる範囲で意味のある金額を入れておくほうが後々楽です。
法人口座が開けたら、代表社員の個人口座に入れた資本金を会社の口座へ移します。この移動の記録も残しておいてください。会社設立の直後は個人と会社のお金の区別があいまいになりやすいので、最初にきちんと分けておくと、あとの経理が楽になります。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):サン共同税理士法人|会社設立後すぐに銀行口座開設ができる7つのポイント/サン共同税理士法人
そのほかに会社設立後に確認しておくことを解説する

【ここでわかること】
許認可、会計の仕組み、契約の名義、印鑑の管理。
届出と口座のほかにも、会社設立の直後に整えておきたいことがあります。
| 許認可の取得 | 業種によっては、事業を始める前に許認可が必要です。個人で取っていたものは法人に引き継げないのが原則で、取り直しになります。審査に数か月かかることもあります。 |
|---|---|
| 会計の仕組みを決める | 法人の会計は個人事業より複雑です。会計ソフトを使うのか、税理士に頼むのか、最初に決めておくと後が楽です。 |
| 契約の名義を変える | 個人事業から法人成りした場合、取引先との契約、賃貸借契約、リース契約などを法人名義に変えていきます。 |
| 印鑑の管理を決める | 実印と銀行印は分けて保管します。誰が何のために押すのかを決めておくと、人が増えたときに困りません。 |
| 労働保険の手続き | 人を雇う場合は、労働基準監督署とハローワークでの手続きが必要になります。 |
| インボイスの登録 | 適格請求書発行事業者になるかどうかを検討します。取引先の状況によって判断が変わります。 |
このうち許認可は、会社設立の日程そのものに影響します。建設業、産業廃棄物処理業、人材派遣業、古物商、飲食店など、許認可が必要な業種は数多くあります。審査に時間がかかる業種では、事業を始められる日が大きく後ろにずれることがあります。
会計については、最初の1年をどう回すかを決めておくと安心です。自分で記帳して決算だけ税理士に頼む、最初から顧問契約を結ぶ、会計ソフトで完結させる。いずれの形でも構いませんが、決算の直前になって慌てるのは避けたいところです。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):tax-startup|合同会社設立の流れは?必要な書類や設立後にやること/税理士法人スタートアップ
まとめ|合同会社の会社設立後にやることを整理する

【ここでわかること】
期限の短いものから片づける。証明書がすべての起点です。
この解説の内容を、期限の順に並べ直します。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 登記完了後すぐ:法務局で登記事項証明書(5通程度)と印鑑カードを取る。 |
| 2 | 設立から5日以内:年金事務所へ健康保険・厚生年金保険の新規適用届を出す。 |
| 3 | 設立から15日〜2か月以内(自治体による):都道府県税事務所と市町村へ届け出る。 |
| 4 | 設立から1か月以内:給与を支払う場合、税務署へ給与支払事務所等の開設届出書を出す。 |
| 5 | 設立から2か月以内:税務署へ法人設立届出書を出す。 |
| 6 | 設立から3か月と事業年度末の早い方:税務署へ青色申告の承認申請書を出す。 |
| 7 | 並行して:法人口座の開設、許認可の取得、会計の仕組みづくりを進める。 |
期限はすべて会社の設立の日から数えます。設立の日は登記を申請した日です。登記の完了を待っているあいだにも日数は進んでいるので、証明書を手にしたらすぐ動きはじめてください。
合同会社の会社設立は、登記までは比較的短く済みます。そのぶん、設立後の手続きに使える時間も限られます。この記事のリストをカレンダーに落として、一つずつ潰していってください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):マネーフォワード クラウド会社設立|設立後のやることリスト/株式会社マネーフォワード
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
掲載順は優劣ではありません。合同会社に絞ったものと、会社設立全般を扱ったものが混ざっています。必要なほうから見てください。
【最後に】
設立後の手続きは、期限が短いものから片づけるのが鉄則です。年金事務所の5日、税務署の2か月、青色申告の3か月。この3つをカレンダーに入れてしまえば、大きな取りこぼしは起きません。あとは法人口座の開設に時間がかかることを見込んで、早めに動くこと。会社設立の登記が終わったら、その日から次の準備を始めてください。
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