登記事項証明書と印鑑証明書の取り方。合同会社の会社設立後を解説
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この解説は、合同会社の会社設立の登記が完了して、証明書を取りに行こうとしている人に向けています。登記事項証明書と印鑑証明書は名前が似ていて用途も混同しやすく、しかも種類がいくつもあります。どれを何通取ればよいのかで迷う人が多いところです。ここでは種類と用途、取り方を整理して、窓口で迷わないようにしました。
登記事項証明書と印鑑証明書の違いを解説する

【ここでわかること】
会社の内容を示すものと、印鑑を示すもの。用途が違います。
会社設立のあとに使う法人の証明書は、大きく2種類あります。名前が似ているので混同されやすいのですが、用途はまったく違います。
| 登記事項証明書 | 会社の登記内容を証明する書面です。商号、本店、事業目的、資本金、代表社員などが記載されています。会社が存在することを示すために使います。 |
|---|---|
| 法人の印鑑証明書 | 会社が法務局に届け出た印鑑を証明する書面です。押された印影が会社の実印であることを示します。重要な契約や許認可の申請で求められます。 |
会社設立の直後に必要になるのは、圧倒的に登記事項証明書のほうです。税務署、都道府県税事務所、市町村、年金事務所、金融機関。ほとんどの届出でこちらを求められます。
法人の印鑑証明書は、すぐには使わないことも多いのですが、法人口座の開設で求められることがあります。また、不動産の取引や融資の手続き、許認可の申請でも必要になります。
印鑑証明書を取るには印鑑カードが要る
法人の印鑑証明書を請求するには、印鑑カードが必要です。カードは登記完了後に交付申請をして受け取ります。申請自体は無料ですが、申請しなければ交付されません。会社設立の登記が完了したら、登記事項証明書を取りに行くついでに、印鑑カードの交付申請も済ませておくと効率的です。
なお、代表社員の個人の印鑑証明書は、市区町村で取得するものです。会社設立の登記の申請に添付したのはこちらでした。法人の印鑑証明書とは別物なので、提出先がどちらを求めているのかを確認してから取りに行ってください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務局|登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求/法務局
登記事項証明書の種類を、会社設立後の用途とあわせて解説

【ここでわかること】
履歴事項・現在事項・代表者事項。用途で選びます。
登記事項証明書には、記載される範囲によっていくつかの種類があります。窓口で選ぶことになるので、違いを知っておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 履歴事項全部証明書 | 現在の登記内容に加えて、一定期間内に抹消された事項も記載されます。もっとも一般的で、会社設立の直後の届出ではこれを求められることが多いです。 |
| 現在事項全部証明書 | 現在効力のある登記内容だけが記載されます。過去の変更は載りません。 |
| 閉鎖事項証明書 | 閉鎖された登記記録の内容です。会社設立の直後には使いません。 |
| 代表者事項証明書 | 代表社員に関する事項だけが記載されます。代表権があることを示せば足りる場面で使います。 |
迷ったら履歴事項全部証明書を取っておけば、たいていの場面で足ります。提出先から種類を指定されている場合は、それに従ってください。

| # | 登記事項証明書 | 法人の印鑑証明書 |
|---|---|---|
| 1 | 会社が存在することを示す | 届け出た印鑑を示す |
| 2 | 商号・本店・目的・資本金が載る | 印影が載る |
| 3 | 印鑑カードは不要 | 印鑑カードが必要 |
| 4 | 会社設立直後の届出で多用する | 契約や許認可で求められる |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
合同会社の会社設立を終えたばかりの段階では、そもそも履歴がほとんどないので、履歴事項でも現在事項でも記載内容はほぼ同じになります。手数料も同じなので、範囲の広い履歴事項を取っておくほうが無難です。
証明書には作成日が入ります。提出先によっては「発行から3か月以内」といった条件がつくことがあります。取ってから時間が経つと使えなくなるので、必要になるタイミングを見て取りに行ってください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務局|登記事項証明書(会社・法人)を取得したい方/法務局
証明書を取る3つの方法を、会社設立後の実務から解説する

【ここでわかること】
窓口、郵送、オンライン。手数料も所要時間も違います。
登記事項証明書は、3つの方法で請求できます。それぞれ手数料と所要時間が違います。

| 方法 | 受け取り | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 窓口で請求 | その場で受け取り | すぐに必要なとき |
| 郵送で請求 | 郵送で受け取り | 法務局へ行けないとき |
| オンラインで請求 | 郵送または窓口 | 繰り返し必要になるとき |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
窓口で請求する
登記事項証明書交付申請書に必要事項を書いて、手数料分の収入印紙を貼って提出します。会社の商号と本店を書けば請求できるので、印鑑カードは不要です。全国どこの法務局でも請求できます。
郵送で請求する
申請書に収入印紙を貼り、返信用封筒(切手を貼ったもの)を同封して送ります。受け取りまでに日数がかかるので、急ぎでない場合に向きます。
オンラインで請求する
登記・供託オンライン申請システムを使います。手数料は窓口より安く設定されており、受け取りは郵送か窓口を選べます。会社設立のあと、証明書が繰り返し必要になる場面では便利な方法です。
登記事項証明書は全国どこの法務局でも取れる
登記事項証明書は、管轄にかかわらず全国どこの法務局でも請求できます。本店が遠方でも、近くの法務局で取れるということです。ただし法人の印鑑証明書は印鑑カードが必要で、こちらも全国の法務局で請求できます。会社設立の登記の申請は管轄が決まっていましたが、証明書の請求は違います。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務局|登記事項証明書(商業・法人登記)・印鑑証明書等の交付請求/法務局
何通取ればよいかを、会社設立後の提出先から逆算して解説

【ここでわかること】
提出先を数えてから。5通程度が目安です。
会社設立の直後は、登記事項証明書の提出先が集中します。何通必要かを先に数えてから窓口へ行ってください。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 税務署(法人設立届出書に添付) |
| 2 | 都道府県税事務所(法人設立届に添付) |
| 3 | 市町村役場(法人設立届に添付) |
| 4 | 年金事務所(新規適用届に添付) |
| 5 | 金融機関(法人口座の開設) |
| 6 | 取引先(求められることがある) |
| 7 | 許認可の申請先(業種による) |
合同会社の会社設立では、登記される項目が株式会社より少なくなります。役員の任期や機関設計が登記されないためです。そのぶん証明書も短くなりますが、必要になる通数が減るわけではありません。提出先の数は会社の形にかかわらず同じなので、しっかり数えてから取りに行ってください。
これだけで5通から7通になります。あとから追加で取ることもできますが、そのたびに法務局へ行くか郵送を待つことになります。1通あたりの手数料を惜しんで往復すると、交通費と時間のほうが高くつきます。
ただし、提出先によってはコピーで足りる場合もあります。原本を求められるのか、写しでよいのかを事前に確認しておくと、必要な通数を減らせます。会社設立の届出をする前に、それぞれの窓口に聞いておくとよいでしょう。
使い回しはできない
登記事項証明書は、提出したら返してもらえないのが原則です。1通を複数の窓口で使い回すことはできません。ただし、原本を提示して写しを提出する「原本還付」という扱いをしてもらえる場合もあります。窓口で相談してみてください。
法人の印鑑証明書のほうは、必要になる場面が限られます。会社設立の直後なら、法人口座の開設で1通あればたいてい足ります。必要になったときに取りに行けばよいので、まとめて取る必要はありません。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):会社設立マイスタイル|合同会社設立後の流れ/会社設立マイスタイル
印鑑カードの取り方を、会社設立の直後の作業として解説

【ここでわかること】
交付申請は無料。登記完了後に手続きします。
法人の印鑑証明書を請求するには、印鑑カードが必要です。会社設立の登記が完了したら、交付申請をしてください。
| # | やること | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 印鑑カード交付申請書を用意する | 法務局のサイトで様式が配布されています。窓口にも置いてあります。 |
| 2 | 必要事項を記入する | 商号、本店、代表社員の氏名と生年月日などを書きます。 |
| 3 | 会社の実印を押す | 登記の際に届け出た印鑑です。印鑑届書に押したものと同じものを押します。 |
| 4 | 法務局へ提出する | 窓口へ持参するか、郵送で申請します。手数料はかかりません。 |
| 5 | カードを受け取る | 窓口なら即日交付されることが多く、郵送なら返送されます。 |
印鑑カードの交付申請は、登記が完了してからでないとできません。会社設立の登記を申請した日には手続きできないので、完了を待ってから動きます。
窓口へ行くなら、登記事項証明書の請求と一緒に済ませてしまうのが効率的です。どちらも登記完了後にできる手続きで、窓口も同じ法務局です。合同会社の会社設立の最後の作業として、この2つをまとめて片づけてください。
なお、印鑑カードは会社に1枚だけ交付されるものです。代表社員が複数いても、カードは会社に対して1枚です。誰が保管するかを決めておいてください。合同会社の会社設立で複数人が代表社員になっている場合は、この点も最初に話し合っておくとよいでしょう。
印鑑カードをなくした場合は、廃止と再交付の手続きをします。悪用を防ぐため、気づいたらすぐ届け出てください。カードそのものに印鑑の情報が入っているわけではありませんが、これを持っていれば印鑑証明書を請求できてしまうので、管理は慎重にお願いします。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):合同会社.JP|印鑑カードの取得方法/合同会社.JP
オンラインでの請求を、会社設立後の効率化として解説する

【ここでわかること】
手数料が安く、法務局へ行かずに済みます。
登記事項証明書と法人の印鑑証明書は、オンラインでも請求できます。会社を続けていくと証明書が繰り返し必要になるので、この方法に慣れておくと便利です。
使うのは、登記・供託オンライン申請システムです。会社設立の登記をオンラインで申請した人なら、すでに申請者情報を登録しているはずなので、そのまま使えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料が安い | 窓口で請求するより低く設定されています。通数が多いほど差が出ます。 |
| 受け取り方法を選べる | 郵送で受け取るか、法務局の窓口で受け取るかを選べます。 |
| かんたん証明書請求が使える | 専用ソフトを入れなくても、ウェブブラウザから請求できる仕組みがあります。 |
| 印鑑証明書は電子署名が要る | 法人の印鑑証明書をオンラインで請求する場合、電子証明書による署名が必要になります。 |
登記事項証明書の請求だけなら、電子署名は不要です。会社の商号と本店(または会社法人等番号)が分かれば請求できます。会社設立のあと、証明書を追加で取りたくなったときに使いやすい方法です。
オンライン請求のもう一つの利点は、記録が残ることです。いつ何通請求したかが履歴として残るので、あとから確認できます。合同会社の会社設立の直後は証明書のやりとりが多く、どこに何通出したか分からなくなりがちです。オンラインで請求しておけば、その部分は自動的に記録されます。
請求できる時間帯には制限があります。平日の一定の時間内に受け付けているので、深夜や休日には請求できません。事前に法務局の案内で確認してください。
なお、登記情報提供サービスというものもありますが、これは証明書ではありません。登記の内容を確認するためのもので、届出に使うことはできません。会社設立の直後に「登記が完了したか」を確かめる用途には使えますが、提出用の書類としては使えない点に注意してください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと/法務省
証明書を受け取ったあとの扱いを解説する

【ここでわかること】
内容を確認し、保管し、提出先を記録しておきます。
証明書を受け取ったら、まず内容を確認してください。申請したとおりに登記されているかを読みます。
確認するのは、商号、本店、公告をする方法、事業目的、資本金の額、業務執行社員と代表社員の氏名、会社成立の年月日です。会社成立の年月日は、登記を申請した日になっているはずです。
もし間違いがあった場合、それが法務局側の誤りであれば職権で更正されます。申請書の記載自体が間違っていた場合は、更正登記という手続きが必要になり、登録免許税がかかることがあります。会社設立の直後に気づくほど、直すのは簡単です。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 内容を確認する。受け取ったその場で読むのが理想です。 |
| 2 | 保管する。提出せずに残す分は、定款と一緒に保管しておきます。 |
| 3 | 提出先を記録する。どこに何通出したかを控えておくと、追加で必要になったときに判断しやすくなります。 |
| 4 | コピーを取っておく。原本を提出する前にコピーしておくと、記載内容を確認したいときに役立ちます。 |
提出先ごとに求められる書類が違うので、出かける前に電話で確認しておくと無駄がありません。登記事項証明書は原本か写しか、印鑑証明書も要るのか、定款の写しは必要か。この3点を聞いておけば、たいていの窓口は一度で済みます。会社設立の直後は動く回数が多いので、事前の確認が効いてきます。
会社設立の直後は、同じ情報を何度も書くことになります。商号、本店、資本金、代表社員、設立年月日。登記事項証明書のコピーを手元に置いておけば、そのつど確認できて便利です。
合同会社の会社設立から時間が経つと、証明書を取る機会は減っていきます。それでも、融資を受けるとき、大口の契約を結ぶとき、許認可を更新するときには必要になります。取り方を一度覚えておけば、そのつど調べ直さずに済みます。オンラインでの請求に慣れておくと、以後の手間がかなり減ります。
証明書は永久に有効というものではありません。登記内容が変われば、その前に取った証明書は古い内容を示すことになります。本店を移転したり事業目的を追加したりしたら、新しい証明書を取り直してください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務局|商業・法人登記の申請書様式/法務局
まとめ|合同会社の会社設立後に証明書をどう扱うか

【ここでわかること】
まとめて取り、内容を確認し、記録を残す。
この解説の内容をまとめます。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 登記事項証明書は会社の内容を、法人の印鑑証明書は届け出た印鑑を証明するものです。用途が違います。 |
| 2 | 登記事項証明書には種類があります。迷ったら履歴事項全部証明書を取れば足ります。 |
| 3 | 取り方は、窓口・郵送・オンラインの3つ。オンラインは手数料が安く設定されています。 |
| 4 | 登記事項証明書は全国どこの法務局でも請求できます。管轄は関係ありません。 |
| 5 | 会社設立の直後は提出先が集中します。5通程度をまとめて取るのが効率的です。 |
| 6 | 法人の印鑑証明書を取るには印鑑カードが必要です。交付申請は無料で、登記完了後にできます。 |
| 7 | 受け取ったら内容を確認し、提出先を記録して、コピーを手元に残しておきます。 |
証明書の取得は、合同会社の会社設立の締めくくりであり、次の手続きの入口でもあります。ここで必要な通数をそろえておけば、税務署や年金事務所への届出が滞りなく進みます。取りに行く前に、提出先を数えることだけ忘れないでください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務局|登記事項証明書(会社・法人)を取得したい方/法務局
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オンライン申請に必要な準備物が具体的に挙がっていて、やるかどうかの判断がしやすいです。
【最後に】
証明書は、会社が存在することを外に示すための道具です。会社設立の直後は提出先が集中するので、まとめて取っておくのが結局は効率的です。オンラインでの請求に慣れておけば、以後は法務局へ行かずに済みます。取ったら内容を確認して、大切に保管してください。次は税務署と年金事務所への届出です。
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