合同会社設立の費用はいくらか。会社設立にかかるお金を内訳ごとに解説
合同会社commit 合同会社FIELD共同編集部が編集しています。合同会社FIELDの関連会社である会計事務所および税理士法人と内容を確認しながら執筆しました。金額や期限は執筆時点のものです。

この解説は、合同会社で会社設立をするといくらかかるのかを、はっきりした数字で知りたい人に向けています。「6万円から」という書き方をよく見かけますが、実際にはそれだけでは足りません。ここでは必ずかかるもの、選び方で変わるもの、あとから効いてくるものを分けて示しました。予算を立ててから動きたい人が、そのまま計算に使える形にしています。
合同会社の会社設立でかかる費用の全体像を解説する

【ここでわかること】
必ずかかるもの、選び方で変わるもの、あとから効いてくるもの。3つに分けます。
合同会社の会社設立にかかるお金は、性質の違う3つに分けて考えると整理しやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必ずかかるもの | 登録免許税です。法律で決まっているので、誰がどう手続きしても避けられません。最低6万円です。 |
| 選び方で変わるもの | 定款を紙で作るか電子で作るか、専門家に頼むか自分でやるか、印鑑をどの素材にするか。ここが差の出るところです。 |
| あとから効いてくるもの | 登記事項証明書の取得手数料、法人口座の維持費、会計ソフトの利用料。会社設立の直後から発生します。 |
よく見る「6万円から会社設立できる」という表現は、必ずかかるものだけを取り出した数字です。実際には定款の印紙代や印鑑の代金が加わるので、自分で紙の定款を作って手続きした場合でも、10万円前後を見ておくのが現実的です。

| 項目 | 金額 | 割合 |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 60,000円 | 54% |
| 定款の収入印紙 | 40,000円 | 36% |
| 印鑑一式 | 8,000円 | 7% |
| 証明書の手数料 | 3,000円 | 3% |
| 合計 | 111,000円 | 100% |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
予算を立てるときは、この3つを別々に見積もったうえで合計してください。まとめて「いくらかかる」と考えると、削れる部分と削れない部分の区別がつかなくなります。たとえば登録免許税は資本金を下げても減らないので、ここを節約の対象にしても意味がありません。逆に定款は作り方を変えるだけで4万円動くので、真っ先に検討すべき項目になります。会社設立の費用を考えるときは、この順番で見ていくのが効率的です。
合同会社の会社設立が株式会社より安く済むのは、この構造のうち「必ずかかるもの」が小さく、しかも定款認証という項目そのものが存在しないからです。株式会社では登録免許税が最低15万円で、これに定款認証の手数料が加わります。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):弥生|合同会社の設立費用はいくら?/弥生株式会社
登録免許税の計算方法。会社設立で必ずかかる費用を解説

【ここでわかること】
資本金×1000分の7。6万円に満たなければ6万円です。
合同会社の設立登記にかかる登録免許税は、資本金の額に1000分の7を掛けた金額です。この計算で出た額が6万円に満たないときは、申請1件につき6万円になります。
つまり、資本金が約857万1428円までは6万円で固定され、それを超えると計算した額のほうが大きくなります。会社設立の資本金を1円にしても100万円にしても、登録免許税は同じ6万円だということです。

| 資本金の額 | 計算した額 | 登録免許税 |
|---|---|---|
| 1円 | 0円 | 6万円 |
| 100万円 | 7,000円 | 6万円 |
| 500万円 | 35,000円 | 6万円 |
| 857万円 | 59,990円 | 6万円 |
| 1,000万円 | 70,000円 | 7万円 |
| 3,000万円 | 210,000円 | 21万円 |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
納付は収入印紙で行うのが一般的
登録免許税は、収入印紙を台紙に貼って申請書と一緒に綴じる方法で納めるのが一般的です。6万円分の収入印紙は、法務局内の印紙売場や郵便局で購入できます。ただし高額なので在庫がないこともあり、事前に確認しておくと確実です。オンライン申請の場合は電子納付も選べます。
計算した額に端数が出た場合の扱いにも決まりがあります。課税標準金額は資本金の額をそのまま使い、算出した税額に100円未満の端数があるときは切り捨てます。ただし6万円に満たなければ6万円になるので、資本金が857万円程度までは端数を気にする場面自体がありません。会社設立の実務で端数の計算が必要になるのは、資本金を1000万円以上にする場合です。
なお、株式会社の設立登記の登録免許税は、資本金の額に1000分の7を掛けた額で、15万円に満たないときは15万円です。会社設立の形を選ぶときに、この9万円の差が最初の判断材料になります。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):法務省|合同会社の設立手続について/法務省
定款の費用。紙と電子で4万円変わる理由を解説する

【ここでわかること】
紙なら収入印紙が4万円。電子ファイルなら課税文書にあたりません。
会社設立の費用でいちばん大きく動くのが定款です。同じ内容でも、紙で作るか電子で作るかで4万円変わります。
定款は印紙税法上の第6号文書にあたり、税額は1通につき4万円です。ただしこれは紙の文書として作成した場合の話で、電子ファイルとして作成した定款は課税文書にあたらないため、印紙税がかかりません。
電子定款にするために必要なもの
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | PDFを作れる環境 |
| 2 | 電子署名を付けるためのソフト |
| 3 | 署名に使う電子証明書(マイナンバーカードの署名用電子証明書など) |
| 4 | ICカードリーダ(マイナンバーカードを使う場合) |
これらをゼロからそろえると、ソフトの費用だけで印紙代の4万円に近づくこともあります。会社を何社も作る予定があるなら投資する意味がありますが、1社だけなら計算が合わないことも多いのが実情です。
専門家に電子定款だけ頼むという選び方
司法書士や行政書士は電子署名の環境をすでに持っているので、定款の作成と電子化だけを依頼することもできます。報酬はかかりますが、印紙代4万円が不要になるので、差引きで見ると自分で紙の定款を作るより安くなる場合があります。合同会社の会社設立では定款認証も不要なので、この部分だけを切り出して頼むのは現実的な選択です。
なお、合同会社の定款には公証人の認証が不要なので、株式会社でかかる認証手数料は発生しません。株式会社では定款認証の手数料が別途必要になるため、会社設立の費用の差はさらに開きます。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(一次情報):国税庁|No.7141 印紙税額の一覧表(第5号文書から第20号文書まで)/国税庁
印鑑と証明書にかかる費用を、会社設立の実費として解説

【ここでわかること】
法定費用ではありませんが、必ず出ていくお金です。
登録免許税や印紙代のような法定費用のほかに、会社設立には実費がかかります。金額は小さいものの、見落とすと予算が合わなくなります。
| 会社の印鑑 | 実印・銀行印・角印のセットが一般的です。素材によって価格の幅が大きく、樹脂系なら数千円、柘や黒水牛なら1万円前後、チタンなら数万円になることもあります。 |
|---|---|
| 個人の印鑑証明書 | 代表社員のものを市区町村で取得します。1通あたりの手数料は自治体によって異なります。社員が複数で全員が代表になる場合は人数分必要です。 |
| 登記事項証明書 | 登記完了後に法務局で取得します。1通あたりの手数料がかかり、提出先が多いので複数通取ることになります。 |
| 法人の印鑑証明書 | 印鑑カードを使って取得します。印鑑カードの交付自体は無料です。 |
| 交通費と時間 | 法務局や市区町村へ出向く回数分かかります。金額としては小さくても、平日に動く必要があるという意味では負担です。 |
印鑑をどこまでそろえるかは考え方が分かれます。法律上、登記の申請に必要なのは会社実印だけです。銀行印と角印は実務上の便宜のためのもので、なくても会社設立はできます。ただし実印を銀行印として使い回すと、紛失や盗難のときに被害が広がります。数千円の差なので、分けておくほうが安心という判断をする人が多いようです。ゴム印については、届出書類に何度も同じ住所と商号を書くことを考えると、あるとかなり楽になります。
登記事項証明書は、会社設立の直後に提出先が集中します。税務署、都道府県税事務所、市町村、年金事務所、金融機関。それぞれ1通ずつ必要になることを考えると、まとめて取っておくほうが結局は安上がりです。あとから追加で取ることもできますが、そのたびに法務局へ行く手間がかかります。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):マネーフォワード クラウド会社設立|合同会社設立時に必要な印鑑/株式会社マネーフォワード
専門家に依頼した場合の会社設立の費用を解説する

【ここでわかること】
報酬は乗りますが、印紙代4万円が不要になる分で相殺されます。
司法書士や設立代行サービスに依頼した場合、報酬が加わります。ただし単純に報酬の分だけ高くなるわけではありません。
専門家に頼むと、定款は電子定款で作られるのが通常です。すると紙の場合にかかる収入印紙の4万円が不要になります。つまり、報酬から4万円を差し引いた金額が、自分でやる場合との実質的な差額ということになります。

| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 自分で・電子定款 | 60,000円 | 電子署名の環境がすでにある場合 |
| 自分で・紙の定款 | 100,000円 | 登録免許税+印紙4万円 |
| 依頼・電子定款 | 120,000円 | 登録免許税+報酬(印紙代は不要) |
※金額と期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。最新の取扱いは所管官庁でご確認ください。
どの範囲を任せるかによっても金額は動きます。定款の作成だけ、登記申請だけ、設立後の税務届出まで一括、というように区切り方はいくつもあります。合同会社の会社設立は株式会社より書類が少ないぶん、部分的に頼むという選び方がしやすい形です。自分でできるところは自分でやり、環境が要るところだけ頼むという組み方をすると、費用と時間のどちらも抑えられます。
報酬の金額は、事務所によって、また含まれる範囲によって幅があります。登記申請だけを頼むのか、定款の作成から設立後の届出まで含めるのかで変わります。見積もりを取るときは、何が含まれていて何が別料金なのかを必ず確認してください。
「代行手数料0円」の中身を確認する
設立代行サービスのなかには、手数料を無料としているものがあります。多くは会計ソフトの契約や税理士の顧問契約とセットになっていて、そちらの継続的な支払いで成り立つ仕組みです。仕組み自体は問題ありませんが、会社設立のときだけを見て安いと判断すると、後の固定費で逆転することがあります。契約期間の縛りと解約の条件を先に確認してください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):マネーフォワード クラウド会社設立|司法書士に依頼する費用【比較】/株式会社マネーフォワード
会社設立の費用を抑える方法を、順番に解説する

【ここでわかること】
効果の大きい順に。まず定款、次に印鑑、そして証明書の通数。
会社設立の費用を下げたいなら、効果の大きい順に手をつけるのが合理的です。
| # | やること | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 定款を電子にする | 4万円という単位で効きます。自分で環境を整えるか、専門家に定款だけ頼むか、費用を比べて決めてください。 |
| 2 | 資本金を857万円以下にする | 登録免許税が6万円で固定される範囲です。ただし資本金は信用や消費税の判定にも関わるので、税金だけで決めないでください。 |
| 3 | 印鑑の素材を抑える | 実印は欠けにくい素材が望ましいものの、実務上は安価な素材でも支障ありません。数千円の差になります。 |
| 4 | 証明書の通数を絞る | 必要な提出先を数えてから取ります。ただし少なすぎると取り直しになるので、余裕を1通は持たせてください。 |
| 5 | 自分で申請する | 報酬がかかりません。ただし時間と補正のリスクを引き受けることになります。 |
逆に、削らないほうがよいものもあります。登記事項証明書を絞りすぎて何度も法務局へ行く、印鑑証明書の期限を切らして取り直す、といったことをすると、節約した以上の時間を失います。会社設立の費用を抑えるのは、金額と時間の両方を見て判断してください。
会社設立の費用を考えるときに見落とされがちなのが、手続きのために動く時間の価値です。法務局へ行くにも市区町村へ行くにも、平日の日中に時間を空ける必要があります。会社員として働きながら準備している人なら、半休を取ることになるかもしれません。金額だけを比べると自分でやるほうが安く見えますが、この時間まで含めると評価が変わることがあります。
また、資本金を極端に低くして会社設立をすると、法人口座の開設や取引先の審査で不利になることがあります。登録免許税は変わらないので、資本金を下げても会社設立の費用が安くなるわけではありません。この点は誤解が多いところです。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):マネーフォワード クラウド会社設立|合同会社の設立費用/株式会社マネーフォワード
会社設立のあとに続く費用も知っておく

【ここでわかること】
赤字でもかかる税金、社会保険料、会計まわりの固定費。
会社設立は一度きりの出費ですが、法人になると毎年かかるものが出てきます。予算を立てるときは、こちらも一緒に見ておいてください。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 法人住民税の均等割。所得がゼロでも、法人であるだけでかかります。金額は自治体と資本金の額、従業員数によって決まります。 |
| 2 | 社会保険料の会社負担分。健康保険と厚生年金は労使折半です。代表社員が一人でも、会社側の負担が毎月発生します。 |
| 3 | 決算と法人税申告の費用。自分でやることもできますが、税理士に頼む場合はその報酬が固定費になります。 |
| 4 | 会計ソフトの利用料。法人の会計は個人事業より複雑です。何らかの形で記帳の仕組みが要ります。 |
| 5 | 法人口座の手数料。金融機関によっては月額の維持費がかかります。振込手数料も個人口座より高いことがあります。 |
合同会社が株式会社より軽いのは、この段階でも同じです。決算公告の義務がないので官報の掲載費がかからず、役員の任期がないので重任登記の登録免許税も発生しません。会社設立のときの差より、続けるうちに開く差のほうが大きくなることもあります。
一方で、決算と法人税の申告はどちらの形でも必要です。赤字でも均等割はかかります。合同会社にすれば法人としての義務が軽くなるわけではない、という点は押さえておいてください。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):ベンチャーサポート|会社設立の費用は11万〜24万円/ベンチャーサポート税理士法人
まとめ|合同会社の会社設立の費用をどう見積もるか

【ここでわかること】
必ずかかる6万円に、定款と印鑑と証明書を足していきます。
この解説の内容をまとめます。
| # | 内容 |
|---|---|
| 1 | 必ずかかるのは登録免許税で、資本金×1000分の7と6万円の高いほうです。資本金857万円あたりまでは6万円で固定です。 |
| 2 | 定款を紙で作ると収入印紙が4万円。電子ファイルなら課税文書にあたらないので不要です。 |
| 3 | 合同会社は公証人による定款認証が不要なので、株式会社でかかる認証手数料が発生しません。 |
| 4 | 印鑑一式、個人の印鑑証明書、登記事項証明書の手数料が実費として加わります。 |
| 5 | 専門家に依頼すると報酬が乗りますが、電子定款になることで印紙代4万円が消えるため、差額はその分縮まります。 |
| 6 | 自分で紙の定款を使って会社設立をする場合、総額は10万円前後を見ておくと現実的です。 |
| 7 | 設立後は、均等割・社会保険料・会計まわりの費用が毎年かかります。 |
費用を抑えたいなら、まず定款を電子にできるかを検討してください。ここがいちばん大きく動きます。そのうえで、自分でやるか依頼するかを時間との兼ね合いで決める。この順番で考えると、合同会社の会社設立の予算はすぐに固まります。
※金額・期限は執筆時点(2026年8月)の制度にもとづく目安です。
出典(解説):三菱UFJ銀行|会社設立の費用はいくらかかる?/株式会社三菱UFJ銀行
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掲載順は優劣ではありません。順位づけではないので、気になる見出しのものから見てください。合同会社の会社設立の理解が進みます。
外国人が法人を作る場合に、2つの形態のどちらを選ぶかを比較しています。
【最後に】
費用の話は、総額だけを見ると判断を誤ります。必ずかかるのは登録免許税で、そこに定款の作り方と依頼の有無が乗る。この構造さえ分かっていれば、どこを削れてどこは削れないかが自分で判断できます。予算が決まったら、次は資本金をいくらにするかです。資本金の決め方は別の解説にまとめていますので、続けて読んでみてください。
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